「耳無芳一の話 4」小泉八雲 =朗読=

おまたせしました。怪談 耳なし芳一、最終回です。
日没前住職と納所とで芳一を裸にし、筆を以て二人して芳一の、胸、背、頭、顔、頸、手足――身体中どこと云わず、足の裏にさえも――般若心経というお経の文句を書きつけた。それが済むと、住職は芳一にこう言いつけた。――
『今夜、私が出て行ったらすぐに、お前は縁側に坐って、待っていなさい。すると迎えが来る。が、どんな事があっても、返事をしたり、動いてはならぬ。口を利かず静かに坐っていなさい――禅定に入っているようにして。もし動いたり、少しでも声を立てたりすると、お前は切りさいなまれてしまう。恐(こ)わがらず、助けを呼んだりしようと思ってはいかぬ。――助けを呼んだところで助かるわけのものではないから。私が云う通りに間違いなくしておれば、危険は通り過ぎて、もう恐わい事はなくなる』
底本:「小泉八雲全集第八卷家庭版」第一書房
1937(昭和12)年1月15日発行
入力:京都大学電子テクスト研究会入力班(訓練者一同)
校正:京都大学電子テクスト研究会校正班(大久保ゆう)
2004年3月29日作成
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